夜の闇に飛びかうホタルはとても感動的な光景をつくり出します。しかし、このまま撮影しても、背景の風景とホタルを見たときの印象で撮影することは不可能です。単に、暗い所に光跡だけ残る写真になります。

撮影段階では、暗くなる前に背景となる風景を先に撮影しておきます。さらに、実際に飛びかうようになってからホタルを撮影します。フィルムのときは、長秒の露光が可能でしたが、デジタルではノイズが増えてしまうので、30秒露光の撮影を連続して撮影を行ないます。このホタルの画像を背景の画像に統合することで、幻想的なホタルの写真が完成します。

ペンタブレットを使うと、背景の微妙な夜の演出が可能になり、細かなホタルの光をより美しく仕上げられるので、ドラマチックなホタルの写真をつくり上げることができます。


撮影したままの写真
背景画像

背景は暗くなる前に撮影しておく。
30秒で撮影したホタル画像

ホタルは30秒の露光(シャッタースピード)で複数枚撮影する。1枚だとこのように少ししかホタルは写らないので、連続して撮影した複数枚を重ね、数10分間分の画像をつくる。
完成した写真

ペンタブレットで補正を加えたホタルと背景を統合して幻想的な写真に仕上げた。


段階露光で撮影した背景写真の中から、夜の雰囲気が最も出ているカットを開く。

その背景画像の中の暗くしたい部分の選択範囲を作成する。


クイックマスクモードのショートカットは、キーボードの英数字の「Q」を押すことで選択できます。

よく使うためファンクションキーにあらかじめこのQを割り当てておく。

ここではこれを押してクイックマスクモードに変更。



さらに、ブラシサイズを決めるのだが、設定画面を出す右クリックの操作を、ペンのサイドスイッチに割り当てているのでここをクリック。

ここでは432pixelに設定。


描画色を黒にして選択したい部分をなぞる。

細かいところはブラシサイズを変えながら選択していく。

選択作業が終わったら、再び、Qを割り当てたトラックパッドを押して通常モードに戻す。


選択範囲をぼかすよう、[選択範囲]→[選択範囲を変更]→[境界線をぼかす]を選ぶ。

[ぼかしの半径]をここでは40pixelにした。




 

 

レイヤーパレットのツールから[塗りつぶしまたは調整レイヤーの新規作成]で[トーンカーブ]を選択する。

 

 

ここで、暗部を中心にトーンカーブを下げて全体に暗くする。

少し強めにかけて、レイヤーパレットの不透明度を下げることで、アンダーにする度合を調整した。

 

 

全体を確認し、イメージ通りになっていることを確認して、オリジナルを保存する観点から[別名で保存]を選び、調整した画像を保存する。





画像を重ねる作業を1枚1枚手作業でやると大変なので、「アクション」をつくって、バッチ処理をする。

最初に、ホタルが写っているカットを2枚開いて表示する。

ここで、アクションパレットの右上にある△のところをクリックして、[新規アクション]を選ぶ。

ここでは、このアクションに[ホタルレイヤー]と名前を付けて、作業を開始している。

2枚開いた2枚目の画像を[選択範囲]→[すべて選択]を選んで、[編集]→[コピー]で選択。

次に、1枚目の画像をクリックしてアクティブにし、[編集]→[ペースト]を選ぶ。



レイヤーパレットで、上になっているレイヤーが選択されている状態を確認し、描画モードを[比較(明)]に変更する。

 

 

2枚目の画像を閉じて、アクションパレットの左下のアクションの停止ボタンを押して、アクションの作成を終える。



Bridgeに戻り、まだ重ねていない画像を20枚ほど選択する。

この状態で[ツール]→[Photoshop]→[バッチ]を選択。

 

先ほどつくったアクションの[ホタルレイヤー]が選ばれていることを確認して[OK]をクリック。

これで選択したカットに対して、アクションが実行され、ホタルの光跡が重なっていく。


バッチ処理が終了すると、アクションを実行した枚数分のレイヤーができ上がる。


ホタルの光跡の量を見て、まだ足りないときはさらにホタルのカットを20枚ほど重ねることにする。

ただし、このままバッチ処理をするとレイヤーがどんどん重なり、ファイルサイズが大きくなってメモリーも必要になるため、レイヤーパレットの右上の△をクリックして、[画像を統合]を選んで統合しておく。

このあと、Bridgeに戻って、再び重ねる写真を複数枚数選択し、[ツール]→[Photoshop]→[バッチ]を選択。

バッチ処理と統合を繰り返して、ちょうどいいホタルの量にする。

最後にさらに[レイヤーを統合]して、全体を別名で保存する。

このとき、不用意にホタルを増やし過ぎないように注意しよう。




手前に飛ぶホタルが少し暗いため、ここを明るくする。

クイックマスクモードに変更する。

ブラシサイズを小さくして、ホタルを少しずつ選択していく。

選択が終わったら、再び通常モードに戻す。



レイヤーパレットのツールから、[塗りつぶし、または調整レイヤーの新規作成]で[トーンカーブ]を選ぶ。

全体にトーンカーブを持ち上げて明るくする。

 

調整が終わったら保存する。




背景画像と、ホタルの画像を同時に開き、ホタルの画像を [選択範囲]→[すべて選択]を選んで全体を選択し、[編集]→[コピー]でコピーする。

次に背景画像を選択してアクティブにし、[編集]→[ペースト]でホタルの画像を、背景の画像の上に重ねる。

レイヤーパレットでホタルの描画モードを[比較(明)]に変更する。



重ねた状態で全体のバランスを見る。

ここでは、まだ背景が明るく見えるため、レイヤーパレットで背景画像に先ほど作った調整レイヤーの[トーンカーブ]をクリックして開き、トーンカーブを下げることで、全体を暗くする。





さらに部分的に暗くする調整をしていく。

ヒストリーブラシツールを選択し、[モード]を[乗算]に[不透明度]を20%前後に落とす。

この状態で、暗くしたい部分をなぞると、そこが暗くなる。



最後にホタルの色を調整する。

レイヤーパレットのツールから、 [塗りつぶしまたは調整レイヤーの新規作成]で[特定色域の選択]を選ぶ。

表示されるダイアログで[カラー]で[イエロー系]を選択する。

シアンを+20、マゼンタを+22、イエローを+93、ブラックを−56にしてホタルの光を調整する。


Point 1 Q割り当て


ファンクションキーに英数字の「Q」を割り当てている。
英数字のQはクイックマスクモードに変更するときのショートカットキー。
よく使うので、ここを軽く押して、クイックマスクモードと通常モードの変更をしている。

Point 2 サイドスイッチ


サイドスイッチに右クリックを割り当てている。
これにより、ブラシツールが選ばれているときに、ブラシサイズや強さの設定画面を簡単に出すことができる。


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