結城充考『奇蹟の表現』(電撃文庫)のイラストでデビュー。2007年夏にクリプトン・フューチャー・メディア社の音声合成ソフト『VOCALOID2 CV01 初音ミク』のキャラクターデザインを手がけたことで広く注目を集める。その後も同シリーズの『CV02 鏡音リン・レン』『CV03 巡音ルカ』キャラクターデザインに加えて、『初音みっくす』(ジャイブ刊/月刊コミックRUSH連載)の執筆や、PSP用ゲーム『Project DIVA - 初音ミク』(セガ・エンタープライズ)パッケージイラストなどでボーカロイドのファンに話題を提供し続けている。
- Cintiq 21UX
- 1999年〜
- Windows95の頃にシリアル接続のArt Padを使用。
- ――KEIさんがイラストレーターとしてのお仕事を始められたきっかけは?
- コミケで同人誌を見てくれた編集さんに声をかけられて、ライトノベルの電撃文庫でイラストを描くことになりました。最初はひっそりとウェブで絵を発表していたのですが、ビスケたん』ブームの頃に色々なサイトで紹介してもらったことも大きかったですね。
- ――その頃の同人誌制作は、もうデジタル環境ですか?
- 2004年ごろですので、デジタルです。ペンタブレットはWindows95の頃にシリアル接続のArt Padを使い始めて、その後に出たArtPad Fanというやつも買いました。最初は、ツールもSuper KIDとか、スキャナにバンドルされていたPaintShopProを使っていました。
- ――ペンタブレット歴は長いですが、この10年間でペンタブレットの進化を手で感じることはありましたか?
- シリアル接続の頃は、デバイスの競合で動かなくなったりして、マウスを外して全部ペンタブレットでPCを操作したこともあったので、挿すだけで動くUSB接続になった時は感動しましたね。最初のArtPadとArtPad Fanは小さいサイズだったので、大きいサイズのIntuos2を買ったときには、これで絵が上手くなるという錯覚をおぼえました(笑)。現在、発売されているIntuos4の描き味もすごく良いので、早く同じセンサーを搭載した液晶ペンタブレットがほしいです!
- ――現在は液晶ペンタブレットのCintiq21UXを使われているとのことですが、液晶ペンタブレットのメリットを感じられることはありますか。
- 画面と手先の描画領域の比率が1対1で作業できるのがいいなあと思います。エクスプレスパッドはオフにしていますが、それ以外はペンも芯も標準のものを使っています。Painterを使って描く時に、色を薄く伸ばしたり、なぞったりするのですが、ペンが柔らかいと色が出すぎちゃうので、筆圧の設定はわりと硬めにしています。描くための直接的な作業が、手とつながっている感じがするので、イラストレーターならCintiqを使うのがいいと思いますよ。直に描くことに慣れちゃうと戻れませんね。
- ――KEIさんの描き方は、あまりレイヤーを分けずに塗り重ねていく独特の手法ですね。
- 陰影で描いたものに上から塗り足していく感じですね。ベースになるシルエットの上から、違う色を乗せていくような場合にはレイヤーも使います。赤系とか青系とか、色相ごとにレイヤーを用意して塗って、また統合してみたいな。キャラクターをしっかりと描く場合は、線画をクリンナップして塗り分け毎にレイヤーにしていくという一般的な塗り方です。
(c)KEI/THE MAINICHI NEWSPAPERS/PROJECT MANTAN.
- ――メイキング本も出されていますが、普通に線画から入って塗り分けていくやり方と違うので、なかなか真似ができませんよね。
- よく言われます(笑)。色を伸ばして描きたくて、それが出来る筆をずっと探していたんです。Painterで落書き的に水彩ブラシでぼかして塗り重ねてと試行錯誤しているうちに「これなら描ける」と思ったんです。塗る時は、はみ出してもいいんだと思いながらやってるんですよね。面倒くさがりなんで。作業的にレイヤーを作ったりしないで済む方法を探していた結果が、いまの塗り方になったんですね。
- ――イラストレーターKEIさんとしては今後、どういった方向性を目指していきたいですか?
- よく聞かれるんですけど、今までもやりたいことをやってきたので、このまま続けていけたらいいかなと。イラスト以外だとフィギュアのデザインとかもやってみたいですね。あと、ニコニコ動画やYouTubeで、これだけ色々な人が作ったものを見せられると、動画はやってみたくなりますよね。水彩っぽい感じを自分で動かせたらいいなと思うんですけど。
- ――最後に、KEIさんにとってワコムのペンタブレットはどのような存在ですか。
- 最初のArtPadから、もう10年使っているので、もし無くなったら絵が描けなくなるかも。ペンタブレットと出会わなかったら、多分ここにいることもなかったんじゃないかな。
インタビュー/構成:平岩真輔
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さらに詳しいインタビューは
ぷらちな withワコム : http://www.p-tina.net/dww/306











