2002年よりクリエイティブ活動を開始。すぐさまホームページで作品公開したところ広告代理店の目に留まり、プロとして活動するきっかけとなる。外見のみならず内面の強さ、美しさを持った女性像をテーマに、和のモチーフを想像させながらも現代的かつシャープなタッチで描くイラストレーター。代表的な仕事に国内では原宿「かんざしや」看板イメージ、海外「WELLA」ヨーロッパのボトルデザインがある。
- Intuos3 PTZ-631W/G0
- 2002年頃
- Macを購入したとき一緒にFAVOも揃えたのですが、すぐにペンをなくしてしまって。でも、描いているという感覚を取り戻したくなったことや、微妙な濃淡やグラデーション、模様などを表現したくなって新たにIntuos3を購入しました。
(c)2008 feebee All right reserved.
もともと趣味程度に好きで手描きのイラストを描いていたというfeebeeさん。友達の家に遊びにいったとき、その友達がIllustratorと Photoshopを持っていて、描いてみたら、これはできるなとその場で直感し、Macとソフトを購入したのが2002年頃。
すぐさまホームページを作って作品を掲載したところ、それが広告代理店の目に留まり、プロとして仕事を始めるきっかけになった。その仕事と同時進行するような形で、さらにIllustratorやPhotoshopを学んだり、展示会に参加したりして、様々なオファーをもらうようになる。幸運なスタートのようにも思えるが、やはり、そこにはアーティストとしてのこだわりがあり、それを絵として表現させるための努力とセンス、そして発表して見てもらいたいというアーティストの志向が強いからこそ、feebeeさん自信の絵として結実する。
「自分の作品を発表してそれを認めてもらうような、そんな形で仕事を続けていきたいんです。というのも、もともと描きたいものがあるから描いているんですね」。
イラストレーターとして、仕事を依頼されるのもありがたいのだが、もっと自分の作品を描いて発表していきたいとうfeebeeさん。一方で、デジタルのイラストレーターとしての利点、たとえばFlashに転用して動画のようにするなど、ブログパーツなども興味はあるし、余力があれば関わってみたいという。
画家としての将来像を描きながらも、多方面に興味を持ち、多様に自己を表現したいとする。ただ、そういったことも「完成度の高いオリジナルの絵があってこそだと思っています。だからこそ、自分の作品としての絵にもこだわっていきたい」という。
酉 2005
龍 2003
feebeeさんの絵のテイストはよく「和風モダン」などと評されることがある。その言葉が、彼女の絵の特徴を端的に表しているようにも思えるが、そのような絵を描くようになったきっかけとは何だったのだろうか。
「もともとはポップやブラックな女の子とかを書いていたんです。それとは別に中学生の頃から浮世絵の写楽の絵が好きで、普通に部屋に貼っていたんです。」
写楽といえば、江戸時代の浮世絵画家としてよく知られた東洲斎写楽のこと。中学生の女の子が写楽の絵を部屋に貼っていたとういことを大まじめに語るあたり、すでに彼女の中で和風モダンの芽が出かかっていたのだろう。
趣味の絵ではポップ、好みは和。それが融合するのはそう難しいことではなかった。その融合が、彼女のテイストの底流を形ち作るようなブレイクスルーをもたらした。
「あるとき洋風な絵も飽きてきて、やっぱり和風かなと思い、そんな女の子を描いてみたんですね。それを見た人からとても評判がよかったんです。でき上がった絵は自分でも嫌いじゃなかったし、それを描いたとき、自分の中で質が変わったという思いが生まれました。ポップな絵はなんとなく軽いという気持ちがあったんですが、その絵を描いたときは魂がこもるというか、絵に対する重みが増したんです」。
しかし、単に「和風モダン」と一言では片付けられない独特のクール感、シャープ感がfeebeeさんの絵から発せられている。それは「顔が今っぽくて、雰囲気が和風」分析されることにも通じるのだろう。そんなカッコよさの原点は?
「今までも生活とともに、たくさんのマンガやアニメ、モデル、メイクなどを見てきて、整った顔の一番好みの顔があります。そして、昔から変わらないカッコイイもの、それらのイイトコどりをしてまとめたのが、自分の作品になっているんだと思います」。
狛犬〜阿吽〜 2006
鯉姫 2003
ノートPCで作品を見せてくれながら、取材に応じてくれたfeebeeさん。
物腰の柔らかそうな雰囲気の中にも、作風に通ずる筋が通った凛とした考え方、話し方が印象的。
もともとは手描きで絵を描いていたfeebeeさんだが、Macを手にしてからはデジタルでの作品が多くを占めるようになった。それも、当初は Illustratorで仕上げることが多かったため、そのぶん、ハッキリしたラインが特徴の絵にもなっていた。もっとも、そのシャープさがfeebee さんの作風を特徴づけ、それが世に認めらた。現在の作風もその延長線上にある。しかし、やはり手描きの味へのこだわりはくすぶっていた。
「Illustratorで絵を描き始めた頃は、実はPhotoshopをよく知らなかったんです。ただ、Photoshopを使うと Illustratorでは表現しにくい微妙な濃淡などを表現できることもあって、色修正のバイトをしながら実地でPhotoshopを学びました。そういった濃淡を表現するのにブラシツールを用いますが、それにはやはりペンタブレット、今はIntuos3が欠かせません。実は、Macと購入したとき一緒にFAVOも揃えたのですが、すぐにペンをなくしてしまって、以来使っていなかったんです。でも、描いているという感覚を取り戻したくなったことや、微妙な濃淡やグラデーション、模様などを表現をしたくなって新たにIntuos3を購入しました」。
しかしIntuos3を揃えたのはいが、最初は「使いにくいなぁ」という印象だったとか。それも当然、Intuos3をMacに接続しただけで、なにも設定しなかったため。それで友人に相談したら何も設定をしていなかったことが判明。きちんと設定し直したら「あ、こんなに使いやすかったんだ!(笑)」と改めてIntuos3の使いやすさを知ったとか。その後、ペン先をフェルトに換えてみたら「あ、これいいじゃない!」と、さらなる描きやすさを知ったとか。今度はシートも換えて試してみたいという。「カスタムして描き味がどう変わるか、楽しみです。どんどん手描きの感覚、紙に描く感覚に近づいています」。
Red hood" LOVE!MUSIC 2005
Dreaming mermeid 2006
最初はIllustratorで目から描き始めて、だんだん顔が決まってきたら、全体の向きやバランスを考えて、最も納得のいくラインを仕上げます。そこからPhotoshopに読み込んで色や模様をどうしようかなと考えていくんです。最近だと、さらに模様を描き込んだり、ブラシで濃淡をつけたりするんですが、Intuos3を使い始める前はそこまではやっていなくて、Intuos3を使うようになって丁寧な描き込みが現実的になりましたね」という。
デジタルでも手描きを現実のものとするIntuos3はアナログ感を大事にするアーティストの見方だ。feebeeさんもそう実感する。
「目に見えにくい部分というか、Illustratorで作った絵にIntuos3で少し筆のような線を加えるだけで印象は大きく変わります。まだ発表はしていないんですが、そういった作品も描き始めています。以前Illustrator主体で描いた作品も、もし当時にIntuos3と Photoshopを使うことを知っていれば、思い通りの場所に思い通りの色が塗れますから、もっと違った作品になったかもしれません。タトゥーなどもよく描くんですが、Illustratorで描くと体のラインに合わせにくいんです。そういった表現も、これかはもっと思い通りに描けるかなぁと思いますね」。 Intuos3やPhotoshopを使うようになって、絵のテイストに変化はあったのかと訪ねたところ、大きな変化はないという。ただ、完成度は格段に向上させることができるようになった。
「紙に描いているときは、たとえば目のバランスなどが気になっても描き直しが大変だったんです。それがIllustratorでバランスの修正が便利になりました。さらに最近では、Illustratorで描いたものをIntuos3とPhotoshopでブラッシュアップすることが増えました。 Illustratorでの作業とは感覚がずいぶんと違い、紙に書いていた頃の原点に戻ったような、そんな気分も味わっています。手で直接描く感覚って大事なんだなって改めて感じます。例えばグラデーション。Illustratorでは較的単調なグラデーションしか描けないですが、ペンで手描きのグラデーションを描き込めるようになったこと。ディティールにこだわり、完成度の高い作品を仕上げたいと思っても、Illustratorだけでは難しかったんですが、それがIntuos3とPhotshopを併用することでその敷居が低くなって、自分のイメージを具現化しやすくなったと思います」。
Japanesk pink closup 2006 待ち受けジャム用
Red hood 2004
デジタルでの作品制作がIllustratorから始まったため、どうしてもIllustratorによる作業が多いが、Intuos3やPhotoshopをマスターするにつれバリエーションも広がった。
「Illustratorでは、昔はオールマウスで操作していましたが、最近は髪の毛などの細い部分を、より細かく描きたいというときは、Intuos3 を使うようになりました。繊細な部分をパスで操作するのはとても難しく面倒です。それで、体の線はIllustratorで描き、それ以降の模様やマスク処理などはIntuos3とPhotoshopで仕上げていくという作業が増えてきました」。
デジタルの落とし穴の一つに、表現が機能に引きずられてしまうということがあるが、そのあたりをfeebeeさんはどう考えているのだろうか、またIllustrator、Photoshop、Intuos3、それぞれどのように使い分けているのだろうか?
「Illustratorで仕上げるときれいすぎるという場合もあって、それを少しぼかしたいことがあります。見た人が、何で描いているんだろう? と思ってくれるような雰囲気に仕上げたいこともあるんですね。そんなときはPhotoshopで最終的にノイズや版ズレなどを起こさせるなどの加工することもあります。その結果、浮世絵風になったりして作風の幅が広がりますね。今でも、Illustratorで仕上げることもあればPhotoshopで仕上げることもありますが、Illustratorで仕上げるよりPhotoshopで仕上げた方が自分の感覚に近い仕上がりになることが多いかもしれません」。
なるほど。磨かれたfeebeeさん独自のセンスというものがあるのは前提として、機能に引きずり回されないための答えの一つは、複数のアプリケーションやツールを使うことにあるのかもしれない。手描きで絵を描くにしても、さまざまな種類の筆やパレットナイフなど絵の道具にとどまらず、あるいは木片や紙片、指先などを使って絵の具を塗ることもある。それが独特の表現を生み出すのだが、それはデジタルも同じといえる。
Intuos3を操り絵を修正するfeebeeさんは真剣そのもの。
絵を書き出すと、いつまでも描き続けてしまうという集中力が、繊細なディティールやテクスチャを生み出すのだろう。
feebeeさんは、Intuos3の機能をまだ使い切っていないという。左右のエクスプレスパッドなどももっと使い込んでみたいとか。
「複数のアプリケーションを使うようになりましたが、どんなものが描きたいか意識しながら、バランスに気をつけるようにしています。バランスというのは、仕上がりのテイストのバランス、ツールの使い方のバランスですね。Illustratorでパスで描くとなると、そのメリットもあるんですが、一方で自由度が低いし、時間もかかるし、感覚的ではないんです。それを補う意味でIntuos3とPhotoshopの出番となるわけです」。
「ただ、アプリケーションの進化によって作業が効率的になり、それが表現力の向上につながるということも経験しました。最近Illustrator CS3の新機能を教えてくれるセミナーに出てみたら、新しい消しゴムツールではPhotoshopの消しゴムのようにパスを自由に消せるんですね。そうすると、IllustratorでもIntuos3を使う明らかな利点が出てきたんです。これをマウスで作業するとやっぱり使いにくい。ペンや筆に近い操作はやはりIntuos3を使った方が、思い通りの操作ができるんです。今まで描いていて気に入らなかったような部分も、最新ソフトをIntuos3で使うことで乗り越えられる。いいツールに巡りあったと思います」。
「the art of feebee」
2006年12月に発売されたfeebeeさん初の作品集。
webだけではわからないラインの加減やテクスチャなど、紙ならではの絵の質感を楽しむこともできる。
feebeeさんのサイト「feebee girlmafia」(http://www.feebee.jp/)
feebeeさんのさまざまな作品が見られたり、近況を知ったりすることができるfeebeeさんのサイト。
オリジナルのアートフレームやポストカードなども販売している。










